読まれないとヤバイ、SF紹介記事の紹介

読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選
読んでいてもたいして良いことはないSF名作私選十作 - 脳髄にアイスピック
お前らわざわざ無理してSFなんて読もうとするんじゃねえよという6冊


なにやら今、はてなでSFが熱いと聞いて便乗


「オススメのSF」というのは数年でループしている話題です。
なので、たくさんのSFのどの本を読むべきかというたくさんある記事のどれを読むべきかという、大変ややこしいことになりつつあるので、オススメの紹介記事を紹介する記事を書きました。
選定基準は独断と偏見(ブックガイドの枕詞)

SF初心者に捧げるSF小説n冊 - FUKUDA2; Fatally Ununified, Karmic, and Uncertain Diary Architecture 2nd version

「できるだけ新刊・近刊・もしくは古本などで入手可能性の高そうな本」をもとに「SFというジャンル内の大まかな傾向を把握できそうなもの」、というポリシーに基づき、独断と偏見でジャンル内傾向の説明と該当カテゴリ内でのおすすめ作品をまとめてみました。
 SFの原型──古き良き宇宙SF
 SFの華──宇宙での冒険活劇(スペースオペラ)
 未来史もの──人類史に思いを馳せるひととき
 サイバーパンクの残り火──出色の三編
 サイバーパンクの後継者──絶望と希望の狭間で
 「SFだからこそ」書ける物語──異色作品集
 貴様ら、火星へ行きたいか!?──火星を舞台にした二編
 読書ガイド──「で、結局初心者はどれから読めばいいわけぇ?」

ジャンル別に詳細で丁寧で愛にあふれた解説。
紹介文を読んでいるだけでワクワクできるというSFの良さが味わえる素晴らしい記事

404 Blog Not Found:書評 - SF入門用ベストテン

現在でも新刊として入手できること
 いくら名作でも、入手困難ではNG。2007年3月現在、Amazonで新品で買えるのが条件。
それでいて、古典であること
 新し過ぎては「共通項」とならないし
難度が低いこと
 たとえばいきなり「ディアスポラ」というのは、上の先崎発言に通じるものがある。どちらかといえば原著派の私が、海外SFでもここでは訳本を取り上げているのはそのため。
それでいて、Sci-Fi度が高いこと
 「 銀河英雄伝説 」は傑作だけど、あれはサイエンス・フィクションというよりポリティカル・フィクションに分類すべきだし。

とりあえずdankogai
それぞれの紹介はあっさり気味だけど、魅力が伝わるのはさすが

不倒城: 海外SFを読んだことがない人に、海外SF入門としてお勧めしたい四冊

コンセプト:海外SFはすげえ楽しいんだけど、職場の同僚に聞いてみるとどうも敷居が高いようなので、この俺が独断と純然たる自分の好みでお勧め入門用海外SF小説を挙げてみようと思った。

私の立ち位置:海外SF小説ファン。ただし若干なんちゃって分が入っており、ガチな人に比べれば遥かに読んでる量は少ないと思う。けどそれくらいの方が初心者向けという観点には合致している気もするからいいんじゃないだろうか?

基準:難易度が高そうな専門用語がべきべき出てくる作品は最初は避けた方が無難かもと思った。例えばいきなりヴァン・ヴォークトとかスタニスワフ・レムとか、若干ハードな気がする(勿論タイトルにもよるけど)

海外SFに尻込みしてしまう人でも、なぜオススメなのか、どんな話なのかというのをきちんと書かれてるから、
あれ、案外敷居高くないんじゃないの、と思えるはず。

ねこねこブログ : 日本SFを読んだことがない人に、古めの日本SF入門としてお勧めしたい五冊

オマージュ元「海外SFを読んだことがない人に、海外SF入門としてお勧めしたい四冊」

コンセプト:SFはすげえ楽しいんだけど、どうも古い日本SFはあまり読まれていないようなので(SF小説は頻繁に絶版になってしまうから…)、独断と純然たる自分の好みでお勧め入門用日本SF小説を挙げてみようと思った。

上とは逆に、国内のは全然読んでないって人も結構いるので、そんな方に是非

勝手にSFだけでハヤカワ文庫100冊 その1 非英語圏強襲(1〜4)

思わずSF関係だけでハヤカワ文庫から100タイトル、リストアップしたりしてしまった。

せっかく変なリストを作ったんだから、SF読みの酒の肴にでもしていただこうとブログのネタにしてみると、そういった次第でありまして……


初心者向け定番は結構読んだよーって人向け
あとはどんどんディープな世界に踏み込むのみ


俺達のSFはまだはじまったばっかりだ!

 被災したので本棚の地震対策とか

仙台市で被災しましたが無事です。ただ、なんとか帰宅して本棚を見て愕然。


before 文庫用本棚
 


after
震度6強で、安アパートの2階です
 

分かりにくいですが、床上30センチほど積もってます。あと、反対側の壁の本棚から飛んできた本まである始末。10日経った今も余震が続いてるためこのまま戻してません。
 

分かったこと

本棚だけ倒れなくてもダメ
 

対策

で、どうすっかなと思ってたけど、よさそうな物を見かけたのでリンク

本棚の地震対策・すべりどめ安定シート「アンティ」- 読書グッズ/快読ショップYomupara

以下、リンク先から引用

本棚・書庫は、それ自体を倒れないようにしても、地震対策としてはまったく不十分です。本棚が倒れなくても、地震の際には収納されている本が一気に飛び出してきます。

本の出し入れのしやすさを犠牲にすることなく、いつかはきっとやってくる地震(それは何も壊滅的な被害を出す大地震に限りません)の際に、本棚の本の落下を防止する方法はないものか……。それが、あったんです。阪神淡路クラスの揺れでも、本棚の本の落下をほぼ完全に防止する魔法のグッズが「すべり止め安定シート・アンティー」(なんちゅーネーミングであろうか)です。

使い方は実にカンタン。棚のサイズにあわせてハサミでカットしたシートを本の下に敷くだけ。

しかも、この網目状のシートはEVA(ポリオレフィン系化合物)でできているため、非移行性、つまりぶっちゃけて言うと、経年変化で本がくっつかないという性質があるのです。


この実験で阪神淡路クラスの地震に見舞われれば、書庫に地震対策が施されており転倒を免れたとしても、中の本はほとんど落下してしまうこと、そして、アンティーを敷いただけで、その90%は落下せずにすませることがわかります。

文章を読む限り、ドラえもんの道具かと思うほどの万能ぶり。
気になるお値段は、400mm×1150m で1942円。
上のmy本棚が横1mちょっとなので、4cm幅で切れば十段分。
 
なんか変なアフィブログみたくなってしまってあれですが、買っといたほうが・・・というかまず自分が買います、物流が落ち着いたら。そんで、また宮城県沖地震(今回とは別?)が起きたら改めてレビューします。そんな日が来ないことを願いますが。

「丸太町ルヴォワール」 円居挽


丸太町ルヴォワール (講談社BOX)

丸太町ルヴォワール (講談社BOX)

 

   「ウチらの使う技の一つ一つはもうありふれてて、誰でも知ってるもんや。せやけど、お客さんに見たい夢を見せるのは技じゃなくて腕や」

 

内容

かけられた殺人の疑惑と、消えた初恋の女。真相を巡って、京都の裁判めいた祭事で繰り広げられる議論の応酬。
 

妄想

「読み終えたくない」と思えるミステリはとても希少で、とても素晴らしい。
大抵の推理小説を読んでるときってのは、「まだ100ページもあんのか」というか、さっさと最後の真相を知りたくてページを繰る速度も上がるってもんですけど、本書は違う。残りのページが少なくなっていくのが本当に惜しい。もうこのミステリ時空に俺を置いていってくれよと思うけど、先を読むことは止めらんなくて今しがた一気に読み終えた。
読者を全力で楽しませようという気概と、自分にはその能力があるという自負があって。ついでに、矛盾してる言い方だけれど、この上ない作品であるのに無限の伸びしろを感じる。これで新人とか脱帽ですよほんと。
そして特筆すべきは、ミステリ愛とミステリ筆力の高さ。
ロジックとか誘導とか目眩ましとかそれ伏線かよとか予想外の不意打ちとかありふれたトリックの使い方とかどんでん返しとか、実に豪華で満腹。
「ミステリって面白いだろ?」という作品であり、「最高です」と返す他ない傑作でした。

 「華竜の宮」上田早夕里

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

 

内容

地球の変動で人類がやばい中、外交官の主人公が海の民と陸の民のため奔走する話
 

感想

素直に感想を書くと結末に触れるので抽象的に
素晴らしかった。
SFのスケールのでかさと美しさがあって、変容する社会と認識があって、その中で人類の生き様がとかもう最高じゃないですか。
というか、「『魚舟・獣舟』と共通の世界での長編で期待を裏切らない内容」とだけ書けば必要十分な気もします。
 

「萌える名作文学 ヒロイン・コレクション」の作品リストとか

萌える名作文学 ヒロインコレクション

萌える名作文学 ヒロインコレクション

 
つい買ってしまった。とりあえず登場作品をメモ。
中身がどんなかとイラストレーターはアキバblog参照
「文学にときめけ!」 萌える名作文学 ヒロインコレクション - アキバBlog

表記、ジャンル、順序はおおむね本書に準拠
 

児童文学

ふたりのロッテ」 エーリッヒ・ケストナー

   ルイーゼ・パルフィー
   ロッテ・ケルナー

赤いろうそくと人魚」 小川未明

   人魚の娘

長くつ下のピッピ」 アストリッド・リンドグレーン

   ピッピ・ナガクツシタ

オズの魔法使い」 ライアン・フランク・ボーム

   ドロシー

不思議の国のアリス」 ルイス・キャロル

   アリス
 

古典文学

南総里見八犬伝」 滝沢馬琴曲亭馬琴

   伏姫

「ダフニスとクロエ」 ロンゴス

   クロエ

竹取物語」 不詳

   かぐや姫

堤中納言物語 虫愛づる姫君」 不詳

   姫君

雨月物語」より「蛇性の淫」 上田秋成

   懸の真女児
 

海外文学

レ・ミゼラブル」 ビクトル・ユゴー

   コゼット

「吸血鬼カーミラ」 レ・ファニュ

   カーミラ
   ローラ

「隅の老人の事件簿」 バロネス・オルツィ

   ポリー・バートン

「三銃士(ダルタニャン物語)」 アレクサンドル・デュマ

   ミレディー

カラマーゾフの兄弟」 ドストエフスキー

   カテリーナ

神曲」 ダンテ

   ベアトリーチェ

「変身」 フランツ・カフカ

   グレーテ・ザムザ

「毛皮を着たヴィーナス」 マゾッホ

   ヴァンダ

「ナナ」 エミール・ゾラ

   ナナ

「終りなき戦い」 ジョー・ホールドマン

   メアリゲイ

「七彩」 ロベール・ブラジャック

   カトリーヌ

戦争と平和」 トルストイ

   ナターシャ
 

日本文学

「銀山王」 押川春波

   楓嬢(紅葉公子)
   緑姫

伊豆の踊子」 川端康成

   踊子・薫

「女生徒」 太宰治

   私

風立ちぬ」 堀辰雄

   節子

春琴抄」 谷崎潤一郎

   春琴

「十三妹」 武田泰淳

   十三妹

舞姫」 森鴎外

   エリス

「少女地獄」より「何んでも無い」 夢野久作

   姫草ユリ子

蜜のあわれ」 室生犀星

   赤井赤子

金色夜叉」 尾崎紅葉

   鴫沢宮

「新生」 島崎藤村

   節子

虞美人草」 夏目漱石

   藤尾

「墨東綺譚」 永井荷風

   お雪

野菊の墓」 伊藤左千夫

   民子
 

ライター陣

昼間たかし、井川楊枝、井戸匡、鬼柳孝雄、さか本、白石臣、ゼウス悟、仲里宗太郎
 

感想

まだ全部読んでないですが、「萌え視点でのブックガイド」としては割と良い出来なんじゃないでしょうか。パラパラめくって気に入った作品読んでいけばいいですし。妹キャラにつられて「変身」読むとか・・・アリだと思いますよ、うん。
ただ、萌えキャラ紹介とは別に作品紹介があるんですが、そっちは紹介っつーかネタバレ全開のラストまでのあらすじ、というのが多いのがちょっと・・・
あと言い出せばキリがないのが「なんであの娘がいないんですか」
ソーニャとかエデとか谷崎の変態達とかは、おそらく一作家一作品縛りでもれたにしても、田山花袋とかバタイユとかナボコフ・・・あ、変態度が高いのは外してあるのか・・・でもマゾッホいるなあ・・・

「アンチ・マジカル」 伊藤ヒロ


アンチ・マジカル ~魔法少女禁止法~ (一迅社文庫)

アンチ・マジカル ~魔法少女禁止法~ (一迅社文庫)

 

 自分たちの住む世界は、幼稚で悪質で笑えないギャグの上に成り立っている

 

内容

魔法少女禁止法制定から10年経ち、ほとんどの魔法少女が活動をやめた中で非合法に活動を続ける者もいて、そんな折に魔法少女が殺される事件があって他の魔法少女に警告を――
 
参考:ウォッチメンのあらすじ
ヒーロー禁止法制定から10年経ち、ほとんどのヒーローが活動をやめた中で非合法に活動を続ける者もいて、そんな折にヒーローが殺される事件があって他のヒーローに警告を――

 

感想

途中までは読んでる方が心配になるほど忠実にウォッチメンをなぞっていました。で、ウォッチメンと違った展開になったところでページが尽きる。まさかの続き物。いろいろ途中すぎて評価はできないので、内容が気になるウォッチメンファンへネタバレしない範囲で箇条書き。
・犯罪者許さない指ベキベキ、ロールシャッハなヒロイン(表紙右)
・そのヒロインに助けてもらって憧れる魔法男の娘。ロールシャッハに弟子入り。(表紙左)
・Drマンハッタンは全能、発光、全裸。
・作中の魔法少女も元ネタがあったりその歌詞を使ってたりで、幾重にも折り重なるパロディの迷路。
 
原典との相違とか
・ボーイミーツガール。ボーイミーツロールシャッハマジカルガール。
・政治とか戦争とかの要素はあまりない
魔法少女個々の力がヒーローと比べてかなり強大。人を消し炭にし建物を粉々にする程度に。
・そのおかげで、”力を持たない一般人”とかそういう話も。
ロールシャッハとオジマンディアスのあり方は原典とは違ってきそうではある。
 
なんにしても続刊には期待。最後には傑作になるさ。
 

「何事にも最後などありはしない」