「せどり男爵数寄譚」梶山季之


せどり男爵数奇譚 (ちくま文庫)

せどり男爵数奇譚 (ちくま文庫)

 でも、あたしは、本の悪魔に、その時、魂を売ってしまった。
 その時から、本の虫が、私の体に巣喰い、いまや骨の髄まで喰い荒らしてる、ハッハッハ……

 

内容

せどりとは、書籍・雑誌などを古書店から安く購入し転売する行為。
背取り - Wikipedia
古書に憑かれた男の、本にまつわる連作短編集
 

感想

ああ、ブックオフで絶版本にめぐり合ったときの喜びといったら……
そんな思いを共有する人ならきっと楽しく読めるでしょう。
さらっと読める割に、奇妙な話、ゾッとする話などがあり、案外懐が深いです。

妄想

でも急進派の私は、電子ペーパーさえあれば、全ての本を処分できて
古本という概念すらなくなるのになあ、とか思ってたり