「フリッカー式」 佐藤友哉


フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)

フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)

「笑っちゃうわ。ハレ晴レユカイだわ」


内容

 頭のおかしなお兄さんが妹の復讐をしつつ、一方で幼馴染は殺人鬼と視界を共有、
 二つの物語が交錯しつつ、衝撃の解決が……


感想

 あの衝撃作が待望の文庫化です。きっと間違って買ってしまう人も多いでしょう。
 あいかわらず、余りにひどい傑作でした。
 読書ノートを見ると、ノベルス版を読んだのは2002年。若かった。
 今回読み直して思ったのは、意外とミステリしてました。
 解決を頭において読むと、公彦君のせいで霞みがちな、伏線とか話の構造とかが
 案外きっちりしていたというか、途中で気づけて、なおそれでも楽しめるようになっていたというか。
 しかし解説は誰かいなかったんでしょうか。
 ノベルスの帯書いた大塚英志とか法月綸太郎とか、友人?の西尾維新とか……
 
 え? 加筆部分? DMCシグルイハルヒぐらいしか気づきませんでした。
 実に無駄で清々しいですね。