「やし酒のみ」 チュツオーラ 


やし酒飲み (晶文社クラシックス)

やし酒飲み (晶文社クラシックス)

わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることがない毎日でした。

 

童話神話アフリカ幻想ファンタジー

 

内容

アフリカの奇妙な冒険
 

感想

よく日本や欧米の作品で奇想、奇想、といわれるのがありますが、
この本と比べるとちょっと……。
なにせ考え方の根底の基盤から異質なわけで。
解説に書かれてる難しいことはよく分かりませんが、
ああ、異文化に触れたなあ、という感じでした。
あ、池澤夏樹の世界文学全集にあげられてますね。

 

妄想

久々の更新なので長めに駄文を

わたしは、十になった子供の頃から、やし酒のみだった。
わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることがない毎日でした。

上にも引用したが、これが冒頭である。もう、傑作の臭いしかしねえ。
これだけで読書感想文が書けるぜ。
要するにこの小説は、主人公がさまざまな冒険をする話なのだが、
動機が酒。
道中では様々な困難にぶつかるわけ。いけにえになったり、死神の家行ったり、濡れ衣着せられたり、妻もらったり、怪物に出会ったりで、結果十年の大冒険。
その目的が酒。
もうね、巻末の解説では、生と死だ恐怖だモラルだと、小難しいこといってるけど
もうテーマは「酒があれば皆幸せ」が世界共通だってことでいいじゃない。
酒飲みながら読めばいいと思った。
とりあえず関連書籍として日本の酒飲み小説ベストをあげておく。

今夜、すベてのバーで (講談社文庫)

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